Takuto's blog

不定期にゆるく Character Animation と Computational Fabrication 関する有名な論文を紹介していきます.

【論文紹介】 Designing cable-driven actuation networks for kinematic chains and trees

Designing cable-driven actuation networks for kinematic chains and trees

Vittorio Megaro, Espen Knoop, Andrew Spielberg, David I. W. Levin, Wojciech Matusik, Markus Gross, Bernhard Thomaszewski, and Moritz Bächer. 2017. Designing cable-driven actuation networks for kinematic chains and trees. In Proceedings of the ACM SIGGRAPH / Eurographics Symposium on Computer Animation (SCA '17), Stephen N. Spencer (Ed.). ACM, New York, NY, USA, Article 15, 10 pages. DOI: https://doi.org/10.1145/3099564.3099576

概要

キャラクタアニメーションを機械で実装する際には,特に特撮などのアニマトロニクス分野でケーブルやワイヤーを通じて動力を分離する手法をよく見ます.これはケーブルを伸ばしたり曲げたりすることで動作部の小型化がしやすいメリットがあるためです.本論文では事前に用意したキャラクターアニメーションを実現するために,ワイヤーとプーリーの配置関係を計算し,さらに適切な量の引張をサーボモーターで制御するシステムを提案しています.(2017年)

感想

ケーブルやワイヤ駆動のメカは摩擦の問題などで取り扱うのが難しい機械部品と聞いたことがあります.こういった手法が普及することでワイヤ駆動の使用の敷居が下がると嬉しいと思いました.

【論文紹介】Computational design of wind-up toys

Computational design of wind-up toys

Peng Song, Xiaofei Wang, Xiao Tang, Chi-Wing Fu, Hongfei Xu, Ligang Liu, and Niloy J. Mitra. 2017. Computational design of wind-up toys. ACM Trans. Graph. 36, 6, Article 238 (November 2017), 13 pages. DOI: https://doi.org/10.1145/3130800.3130808

概要

ゼンマイ仕掛けの玩具は体積が小さいため,要求した運動を実現する機能をその小さな領域の中に仕込むことは難しいです.本論文では幾何的な情報と機能的な情報を両立する最適化手法を考案し様々な応用例を紹介しています.(2017年)

感想

小さな領域の中に収めなければならない点で,様々な工夫が感じられる論文でした.特に形状を切ったりする職人芸的な部分が自動化されているのが楽しいです.

【論文紹介】Computational design of actuated deformable characters

Computational design of actuated deformable characters

Mélina Skouras, Bernhard Thomaszewski, Stelian Coros, Bernd Bickel, and Markus Gross. 2013. Computational design of actuated deformable characters. ACM Trans. Graph. 32, 4, Article 82 (July 2013), 10 pages. DOI: https://doi.org/10.1145/2461912.2461979

概要

硬い部分と柔らかい部分を出力可能な3Dプリンタの登場により,関節のようなより変化する部分とそうでない部分を都合よく素材を変えながら出力できるようになりました.本論文ではキャラクターのアニメーションを再現できるような形状の変形を実現するために,有限要素法による変形のシミュレーションや素材出力する領域の最適化を行います.(2013年)

感想

CGにおけるキャラクタアニメーションは多くの変形を伴うため,これまでの剛体の出力しか考慮しない技術では取り扱うのが難しい問題でした.この論文は柔らかい素材を出力することでキャラクタアニメーション再現の新たな可能性を示してくれたのだと思います.2018年現在でも柔らかい素材を3Dプリンタ技術によってどのように有効活用できるかがとてもホットな話題となっています.

【論文紹介】Computational design of linkage-based characters

Computational design of linkage-based characters

Bernhard Thomaszewski, Stelian Coros, Damien Gauge, Vittorio Megaro, Eitan Grinspun, and Markus Gross. 2014. Computational design of linkage-based characters. ACM Trans. Graph. 33, 4, Article 64 (July 2014), 9 pages. DOI: https://doi.org/10.1145/2601097.2601143

概要

以前紹介した Computational Design of Mechanical Character のリンク機構により焦点を当てた 2014年の論文です。以前の論文と違う点は、事前に 3DCG アニメーションソフトなどで関節の動きや角度を決めて、機構内部に搭載された動力源からその動きを再現するようなリンク配置を探します。リンク配置の候補はいくつかあるため、インタラクティブに編集できる機能も紹介しています。また、候補の中にはシンギュラリティとよばれる不都合な配置があり、リンク機構の内側の面積をコスト関数に入れるなどの工夫も入っています。

感想

YouTube で Stelian Coros と検索すると出てくる以下の講演動画が参考になります。

本論文もこの分野に足を踏み入れる後押しをしてくれた論文です。

【論文紹介】Skaterbots: optimization-based design and motion synthesis for robotic creatures with legs and wheels

Skaterbots: optimization-based design and motion synthesis for robotic creatures with legs and wheels

Moritz Geilinger, Roi Poranne, Ruta Desai, Bernhard Thomaszewski, and Stelian Coros. 2018. Skaterbots: optimization-based design and motion synthesis for robotic creatures with legs and wheels. ACM Trans. Graph. 37, 4, Article 160 (July 2018), 12 pages. DOI: https://doi.org/10.1145/3197517.3201368

概要

パッシブなホイールを持つロボットをデザインを可能とした2018年の論文です。Filtered Hessian という手法を用いることで、効率的な探索を行いリアルタイムでかつ物理的な運動の編集を実現しています。物理的に正しい挙動をする構造を生成するためには,静的な性質だけでなく,動的な性質も考慮する必要があります.本論文では,centroidal dynamics を基本として運動方程式を導入しています.

感想

接触と非接触を繰り返す歩行よりも,常に接触しているタイヤを動かすほうがシミュレーションしやすいそうです.映像をみるとメタルギア4のロボットを思い出しますね。

【論文紹介】 Computational design of walking automata

Computational design of walking automata

Gaurav Bharaj, Stelian Coros, Bernhard Thomaszewski, James Tompkin, Bernd Bickel, and Hanspeter Pfister. 2015. Computational design of walking automata. In Proceedings of the 14th ACM SIGGRAPH / Eurographics Symposium on Computer Animation (SCA '15). ACM, New York, NY, USA, 93-100. DOI: https://doi.org/10.1145/2786784.2786803

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Computational Design of Walking Automata

概要

実際に歩くことが可能なオートマタを作成する手法を紹介した2015年の論文です.以前紹介した オートマタを作成する論文では,歩行をしているアニメーションを再現できても,実際に歩くことはできません.本論文では,物理シミュレーションなどの仮想的な空間を活用して予め歩行をシミュレーションし,実際に良い歩行ができるリンク機構のパラメータを探します.

感想

オートマタを主題にした論文の一つです.この論文では,最適化における空間が非線形かつ不正な値(リンク機構が構成できない)ような値を避けて計算を効率化させるため,予めそれらしいパラメータを事前に学習しています.EMアルゴリズムを用いて,CMA-ESにおける確率的最適化の分布を変更して,不正な値を避けています.このように,物理的な世界に持ち込むためには,物理シミュレーションの計算が非常にコストが掛かるため,効率的に機構のパラメータを求める手法が大切になるのだと思いました.歩行する研究は面白いですね.

【論文紹介】 Interactive design of 3D-printable robotic creatures

Interactive design of 3D-printable robotic creatures

Vittorio Megaro, Bernhard Thomaszewski, Maurizio Nitti, Otmar Hilliges, Markus Gross, and Stelian Coros. 2015. Interactive design of 3D-printable robotic creatures. ACM Trans. Graph. 34, 6, Article 216 (October 2015), 9 pages. DOI: https://doi.org/10.1145/2816795.2818137

概要

サーボモータや3Dプリンタのよるジョインと作成してユーザーが自由にキャラクターを作った際に,物理的に可能な歩行を半自動的に生成する2015年の論文です.3Dプリント可能なロボットをユーザーが自由かつ動きをインタラクティブにデザインすることを支援した最初の論文ではないでしょうか.

感想

一般的なキャラクターデザイナーのようなロボット制作の初心者がしっかり歩けるロボットを一からデザインすることは困難です.以前紹介したゲームSPOREのような,プレイヤーが自由にキャラクター をデザインした後に,勝手にモーションを生成した仮想世界が,現実のものに一歩近づいたと思わせる技術です.